産業医と委嘱契約をしたいか勤務医、専門科目に制限があるか【平成4年:事例研究より】

トップ » 入社・退社時の手続き » 雇用契約書の必要性と作り方(雛形)

現在、町の開業医と産業医の委嘱契約をしていますが、産業医としての任務(たとえば巡回とか指導など)が適切でなく、次期契約更新時に他の医師に替えることを検討しています。

ついては産業医として選任するには、大病院の勤務医はいけないとか、専門科目(たとえば内科とか小児科)に制限があるのでしょうか。

【静岡・H社】

労働者の健康診断の実施、労働者の健康障害の原因調査、再発防止のための対策の樹立など労働者の健康管理を効果的に行うには、医師による医学的な協力が必要です。

そこで、労働安全衛生法第13条は、常時50人以上を使用するすべての事業場において産業医を選任すべきことを義務づけています。

産業医とは、労働安全衛生法の規定により、事業場において労働者の健康管理を行うため、事業者によって選任された医師のことです。

安衛法第13条は、「医師のうちから産業医を選任し」と規定し、医師法による医師であることを資格要件としています。

医師であれば、年齢、性別、経験年数、開業の有無、専門科目等を問いません。

産業医は、労働者の健康管理を行ううえで重要な役割を果たすべきものであり、少なくとも毎月1回作業場等を巡視しなければならないとされていますから、医師の資格に加え、産業医学に関する知識、労働者の健康を守ることに熱意と情熱を有している人が望ましいといえます。

【平成4年:事例研究より】