1年未満で出産退職の場合、任意加入が有利か【平成16年:事例研究より】

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女性従業員がお産のため退職します。

健保の加入期問が1年以上ないと出産育児一時金、出産手当金は受給できません。

加入1年未満の場合、夫の被扶養者としての届出をしないで、任意継続被保険者の届出をした方が有利となるのでしょうか。

【大分・A社】

被保険者がその資格を喪失した日後6ヵ月以内にお産した場合には、出産育児一時金、出産手当金が支給されます。

ただし、これを受給できるのは、被保険者の資格を喪失した日の前日まで継続して1年以上被保険者であった者に限られます。

1年未満では支給されません。

退職後、任意継続被保険者になった場合には、保険給付を受ける権利は、強制被保険者と全く同様に有します。

したがって、任意継続被保険者がお産したときは、出産育児一時金、出産手当金が支給されます。

ただし、保険料は、全額を本人が負担しなければなりません。

夫の被扶養者となった場合には、家族出産育児一時金が被保険者である人に支給されます。

その額は、ともに1児につき30万円で損得ありません。

しかし、被保険者期間1年未満では出産手当金はありません。

出産手当金を考えると任意継続被保険者の方が有利でしょう。

【平成16年:事例研究より】