A病で受給中にB病発生、傷病手当金はBについて1年6ヵ月か【平成15年:事例研究より】

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A疾病について健康保険の傷病手当金を受給中、B疾病が発生し、これについても療養のため労務不能となった場合、傷病手当金の女給はどうなるのでしょうか。

A疾病の受給期間が満了してから、B疾病について1年6ヵ月受給できるのでしょうか。

【東京 K社】

健康保険の傷病手当金の支給期間は支給開始の日から1年6ヵ月ですが、複数の別の疾病が重なった場合には、支給期間は別個に計算されます。

A疾病の傷病手当金の支給期間が満了するのが平成14年4月30日、B疾病が発生し療養のため労務不能となったのが平成14年4月1日とすれば、B疾病の傷病手当金の待期期間は4月1日から3日までとなり、B疾病の支給期間は4月4日から1年6ヵ月、平成15年10月3日までとなります。

A疾病の支給期間が満了してから1年6ヵ月となるのではありません。

この間、平成14年4月4日から同年4月30日までは、A疾病の療養のため労務不能であることによる傷病手当金とB疾病の療養のため労務不能であることによる傷病手当金との両者が1本の傷病手当金というかたちに合わされて支給され、その額はやはり1日について標準報酬日額の6割です。

A疾病、B疾病それぞれについて6割ずつ支給されるのではありません。

つまり、A疾病について傷病手当金の受給中、B疾病についても療養のため労務不能となれば、第4日目から傷病手当金の支給が開始され、重複した期間については、両疾病の傷病手当金が1つになって1本の傷病手当金として支給されるわけです。

【平成15年:事例研究より】