祝祭日は法律で定められた休日だから振替できないのか【平成15年:事例研究より】

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当社は、日曜日、土曜日、国民の祝日を休日としています。

国民の祝日は休日の振替はできず、必ずその当日に与えなければならないのでしょうか。

また、国民の祝日(たとえば10月14日の体育の日)に出勤させた場合、同一週の日曜日と土曜日を休ませており、週40時間におさまっていても、割増賃金を支払わなければならないのでしょうか。

【東京 H社】

国民の祝日については、「国民の祝日に関する法律」により、国民こぞって祝い、感謝し、または記念するため休日とすることが定められており、この日を休日とすることが望ましいことですが、労基法上は、祝日の休日は必ずしもその日に与えなくても違法となりません。

行政解釈は、 「国民の祝日に関する法律は、国民の祝日に休ませることを強制的に義務づけをするのではなく、労働基準法は、毎週1回又は4週4日以上の休日を与えることを義務づけているが、この要件を満たすかぎり、国民の祝日に休ませなくても労基法違反とはならない。

しかしながら、国民の祝日の趣旨及び労働時間短縮の見地から、労使間の話合いによって、国民の祝日に労働者を休ませ、その場合に賃金の減収を生じないようにすることが望ましいことはいうまでもないところである」(昭41・7・14基発第739号)としています。

就業規則で休日を特定した場合、その日が休日となることは当然ですが、休日と定められていた日が絶対的に労働から開放されたものかどうかについては、労働契約の内容いかんによるものであって、休日を他の日に振り替えることができることになっていれば、休日を振り替えることができます。

国民の祝日も通常の休日も休日に変わりなく、休日を振り替えることができるようになっていれば、国民の祝日も振り替えることができます。

ただし、休日を振り替えたことにより、週の法定労働時間を超えて労働させることになれば、超えた時間が時間外労働となり、割増賃金を支払わなければなりません。

10月14日の祝日(体育の日)の休日を他の週の労働日と振り替えて出勤させた場合、同一週の日曜日と土曜日を休日として休ませていれば、その週の労働時間は40時間を超えませんから、割増賃金を支払う必要はありません。

1日の労働時間が8時間で、休日とされている国民の祝日(10月14日)に出勤させても、日曜日、土曜日を休ませている限り、その週の労働時間は40時間を超えませんので、時間外労働にはなりません。

時間外労働の割増賃金を支払う必要はなくても、所定労働日以外の休日に働かせるわけですから、その労働に対する賃金、少なくとも通常の賃金(100%)を支払わなければなりません。

就業規則などで法定休日(日曜日)3割5分、その他の休日(土曜日や祝日)は2割5分増しの割増賃金を支払う定めになっていれば、祝日の労働に対して125%の割増賃金を支払うことになります。

【平成15年:事例研究より】

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