新任者の職長に行う安全衛生教育の内容教えて【平成16年:事例研究より】

トップ » 安全衛生 » 安全衛生教育

製造業の会社ですが、このたび組織の再編を行い、一定年齢以上の従業員には出向等をしてもらい、若手を職長等に登用することにしました。

新任の職長等には安全衛生教育を行う必要があると聞きましたが、具体的にどのような教育を行えばよいのか、ご教示ください。

【富山・N社】

安全衛生教育は、あらゆる分野において、職業生活の各段階に対応してそれ.ぞれ必要な教育を実施することが大切です。

特に、労働安全衛生法では、1.新たに労働者を雇い入れた場合の安全衛生教育、2.作業内容を変更した場合の安全衛生教育、3.一定の危険または有害な業務に就業させる場合の特別の教育、4.安全管理者、衛生管理者等労働災害の防止のための業務に従事する者に対する能力の向上を図るための教育、5.危険または有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育、6.新たに職務に就くこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導または監督する者に対する安全衛生教育等について規定しています。

職長に安全衛生についての理解かおるか否かは、その職場の安全衛生の状態に大きく影響を与えるとの指摘があり、労働安全衛生法第60条では、その事業場が政令で定める業種に該当するときは、新たに職務に就くこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導または監督する者に対し、特に必要とされる一定の事項について、安全または衛生のための教育を行うべきことを事業者に義務づけています。

同条により安全または衛生のための教育を行う対象者である職長その他の作業中の労働者を直接指導または監督する者(以下「職長」という)とは、常に現場にいて、直接労働者の作業の進め方を指導、監督する立場にある者をいい、ラインの最末端の監督者がこれに該当します。

一般にこのような立場にある者は職長と呼ばれていますが、組長、作業長等、その名称にかかわらず実際にそのような立場にある者が本条の教育の対象者となります。

職長等に対する安全衛生教育は、業種のいかんにかかわらず必要ですが、同条においては労働災害の発生状況等を考慮して、この教育を行うべき業種を次のとおり定めています(労働安全衛生法施行令第19条)。

(1)建設業 (2)製造業。

ただし、次に掲げるものを除く。

1.食料品・たばこ製造業(化学調味料製造業および動植物油脂製造業を除く) 2.繊維工業(紡績業および染色整理業を除く) 3.衣服その他の繊維製品製造業4.紙加工品製造業(セロフアン製造業を除く) 5.新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業 (3)電気業 (4)ガス業 (5)自動車整備業 (6)機械修理業 職長等に就く者は、一般に担当することとなる現場作業については精通していると考えられますから、職長等に対する安全衛生教育は、作業についての安全衛生の知識を付与するということよりも職長等としてどのような方法で作業の手順を定めるか、いかにして部下の作業者を監督指導するかに重点が置かれます。

したがって、このような見地から行う教育事項として、次の事項が定められています(労働安全衛生規則第40条第1項、第2項)。

(1)作業方法の決定および労働者の配置に関すること(1.作業手順の定め方、2.作業方法の改善、3.労働者の適正な配置の方法)。

(2)労働者に対する指導または監督の方法に関すること(1.指導および教育の方法、2.作業中における監督および指示の方法)。

(3)作業設備および作業所の保守管理に関すること(1.)作業設備の安全化および環境の改善の方法、2.環境条件の保持、3.安全または衛生のための点検の方法)。

(4)異常時等における措置に関すること(1.異常時における措置、2.災害発生時における措置)。

(5)その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること(1.労働災害防止についての関心の保持、2.労働災害防止についての労働者の創意工夫を引き出す方法)。

なお、職業能力開発促進法に基づく一定の訓練課程を修了した者や労働災害防止団体等が本条の要件を満たす講習を行った場合で、同講習を受講したことが明らかな者等教育事項について十分な知識および技能を有していると認められる者については、教育事項の全部または一部を省略することが認められています(労働安全衛生規則第40条第3項及び昭47・9・18基発第601号の1等)。

【平成16年:事例研究より】

社労士先生限定!今日から取り組めて売上を伸ばす方法。初期費用ゼロでリスクなし