65歳後も資格継続するが、保険料払う見返りあるのか【平成16年:事例研究より】

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近く、65歳の誕生日を迎えますが、幸いなことに嘱託契約の再延長が決まりました。

今後も厚生年金の保険料を納めることになりますが、その分のメリットはあるのでしょうか。

【秋田・S男】

60歳代前半の老齢厚生年金を受けていた人(貴殿の場合は、在職老齢年金になります)が65歳になると、そこで従来の年金受給権は消滅します。

新たに老齢厚生年金と老齢基礎年金の裁定請求を受けますが(社会保険庁から送付されてくるハガキに必要事項を記入し返送)、その時点で60歳以上の被保険者期間を加算して年金額が見直されます。

65歳以上で被保険者の人には、60歳代後半の在職老齢年金の仕組みが適用されますが、総報酬月額相当額(標準報酬月額十標準賞与額÷12)と老齢厚生年金の合計が48万円以下なら、年金は満額支給されます。

60歳代前半の場合、被保険者である限りは最低でも年金の2割がカットされますが、60歳後半なら、働きつつ満額受給する人も多いはずです。

年金をカットされない人でも、当然、保険料を収める義務を負います。

その保険料ですが、被保険者資格が存続する間は年金額に反映されません。

退職すると、「資格を喪失した日から起算して1月を経過した日の属する月」から年金が増額改定されます。

老齢厚生年金は報酬比例部分について上限規定はありませんから、被保険者期開か長くなればその分、必ず増えていきます。

平成15年の総報刪制導入後は、ボーナスにも通常の料率の保険料が課されていますが、その分も含め退職後の年金が増えるという形で、納めた保険料はあなたの手元に戻ってきます。

【平成16年:事例研究より】