帰宅後呼び出し、再出勤に要した時間は時間外か【平成15年:事例研究より】

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当社の労働時間は午前8時〜午後5時まで(うち休憩1時間)となっています。

午前8時〜午後5時までの勤務を終了し帰宅していたのに、業務上の不測の事態が発生したため呼び出されて再出勤する場合、その通勤に要した時間は時間外労働となりませんか。

緊急呼び出しに応じて出勤する途中の災害は、通勤災害ではなく、業務災害となることから考えると時間外労働になるような気もしますが。

【兵庫 K男】

労働時間とは、労働者が労働するために、使用者の指揮監督下にある時間をいいます。

通勤時間は、労働力を使用者の支配下まで持参する時間であり、いまだ使用者の指揮監督下に入っていない時間ですから労働時間ではありません。

労災保険では、休日で休んでいたり、当日の業務を終了し、いったん帰宅している労働者が、突発ないし緊急用務のために使用者から呼び出しを受け、出勤を命じられて出勤する場合には、出勤しないでよい自由を排し、自己の支配下におくものですから、自宅から事業場に向かう途中の災害は、通勤災害ではなく、業務災害となります。

しかし、その実態は一定の時刻までに会社に到達すればよい通勤時間と同じであり、その時間帯が通常の時間帯と異なっているにすぎないものですから、その通勤時間は労基法上の労働時間に該当しません。

緊急呼び出しで再出勤する場合でも、その出勤に要する通勤時間を時間外労働として時間外手当を支払う必要はありません。

会社に到達し、業務を開始した時間から時間外手当を支払うことになります。

午前8時から午後5時まで(うち休憩1時間)の勤務を終了し帰宅している労働者を業務上の不測の事態が発生したため午後9時より午前1時まで勤務させた場合について、行政解択は「午前8時から午後5時までを所定労働時間としている場合の法第37条の時間外の労働時間計算に当たっては1日の労働時間を通算し8時間を超えた分の時間による。

質問の場合は、午後9時から午前1時までの労働については時間外割増賃金を、又午後10時より午前1時までの労働については深夜割増賃金を支払わねばならない」(昭28・3・20基発第136号)としています。

ご質問の場合、1日の実労働時間は8時間ですから、緊急呼び出しで再出勤した場合でも、業務を始めた時間から時間外手当を支払えばよいわけですが、その再出勤に要した通勤時間に対して何らかの対価ということは考えられます。

緊急呼び出しに応じて出勤するということは、その時間も拘束することになりますので、通常はその拘束性に対する対価(たとえば呼出手当など)が支払われています。

【平成15年:事例研究より】

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