実家の父を世話するよう頼まれた介護休業中の保障教えて【平成16年:事例研究より】

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現在実家の父が介護を必要としています。

私以外に看護ができる人がいないので、その間、会社を休んで看なければならなくなりました。

その際、雇用保険に介護休業給付という制度があると聞いたのですが、どんなものなのでしょうか 【佐賀・A子】

家族を介護するため休業をした雇用保険の一般被保険者の方(パートなど、月の所定労働時開か20時間以上30時間未満の方も含みます)で、介護休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヵ月以上ある方が対象となります。

なお、介護休業を開始する時点で、介護休業終了後に離職することが予定されている方は支給の対象となりません。

また、一般被保険者が65歳になると、高年齢継続被保険者となるため、対象外になります。

制度の対象となる家族は以下のとおりです。

A、一般被保険者の「配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)」「父母(養父母を含む)」「子(養子を含む)」「配偶者の父母(養父母を含む)」 B、一般被保険者が同居しかつ扶養している、一般被保険者の「祖父母」「兄弟姉妹」「孫」 介護休業給付金は、支給対象となる1人の家族につき、1回の介護休業期間(ただし、介護休業開始日から最長3ヵ月間)支給されます。

1回の介護休業期問は、休業開始日から1ヵ月ごとに区分し、支給額を計算しますが、この区切られた各期間は「支給単位期間」と呼ばれます。

ひとつの支給単位期間中に、全日休業している日(日曜祝日など、事業所の休日となっている日も含みます)が20日以上なければ、その支給単位期間については支給対象とはなりません。

ただし、介護休業終了日の属する1ヵ月未満の支給単位期間については、休業している日が1日以上あれば支給対象となり、20日以上である必要はありません。

各支給対象期間ごとの支給額は、原則として、休業開始時点の賃金月額の40パーセントです。

なお、支給対象期回中に賃金支払日があり、そこで支払われた賃金(ただし、介護休業の期間を対象とする賃金に限る)の額と、賃金月額の40パーセント相当額の合計額が、賃金月額の80パーセントを超えるときは、当該超えた額が減額されて支給されます。

申請をするときは、休業の終了日の翌日から起算して2ヵ月を経過する日の属する月の末日までの問に、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に、「介護休業給付金支給申請書」を提出してください。

なお、申請については、事業主が提出することについて労使間で協定を締結したうえで、できるだけ事業主の方が提出するようにしてください。

また、そのほかに事業主は、「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」を、被保険者が介護休業を開始した日の翌日から10日以内に、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に提出する必要があります。

【平成16年:事例研究より】