パートで就職を予定しているが、加入はどうか【平成15年:事例研究より】

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私は、現在、失業給付を受給中で再就職活動をしている者ですが、パートの仕事が決まりそうです。

そこで、パートで働いた場合、雇用保険の被保険者になれるのでしょうか。

【大分 U子】

雇用保険制度は、適用事業の事業主に雇用される労働者を、原則としてすべて被保険者とするものですが、短時間就労者の中には、家計補助的にしか就労しない者、臨時内職的にしか就労しない者等雇用保険の被保険者として取り扱うことが必ずしも適当でない者が含まれています。

そこで短時間就労者については、一定の基準を設けて、この基準を満たした場合に、被保険者とすることとしています。

短時間就労者とは、いわゆるパートタイム労働者のことで、その者の1週間の所定労働時間が、同一の適用事業に雇用される通常の労働者(いわゆる正規型従業員をいいますが終身雇用的な長期勤続を前提として雇用される者が、これに該当します)の1週間の所定労働時間よりも短く、かつ40時間未満である者をいいます。

短時間就労者については、その労働時間、賃金その他の労働条件が就業規則(就業規則の作成義務が課されていない事業所にあっては、それに準ずる規定等)、雇用契約書、雇人通知書等に明確に定められていると認められる場合であって、次のいずれにも該当するときに限り、被保険者として取扱います。

イ 1週間の所定労働時間が20時間以上であること 口 反復継続して就労する者であること 口の要件を満たすためには、1年以上引き続き雇用されることを要しますが、次の場合はこれに該当します。

①期間の定めがなく雇用される場合 ②雇用期間が1年である場合 ③短期の期間(1年未満の期間、例えば3ヵ月、6ヵ月等)を定めて雇用される場合であって、雇用契約においてその更新規定が設けられているとき(1年未満の雇止め規定がある場合を除く) ④短期の期間(1年未満の期間、例えば3ヵ月、6ヵ月等)を定めて雇用される場合であって、雇い入れの目的、当該事業所において同様の雇用契約に基づき雇用されている者の過去の就労実績等からみて、契約を1年以上にわたって反復更新することが見込まれるとき 上記の基準を満たす労働条件により、短時間就労者として雇用され雇用保険の被保険者(一般被保険者または高年齢継続被保険者)として取り扱われる者のうち、1週間の所定労働時間が厚生労働大臣の定める時間数(30時間)未満の者は「短時間労働被保険者」とされ、受給資格を得るための要件や給付内容についての特例が定められています。

なお、平成13年4月1日より、短時間労働被保険者に係る雇用保険の適用基準のうち年収に係る要件(年収90万円以上の就労であること)が撤廃されています。

【平成15年:事例研究より】