労働時間変更したパートが年休取得したら、変更後の時間分支払うのか【平成16年:事例研究より】

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1日の所定労働時間を変更したパートタイマーが、変更後年次有給休暇をとった場合、その賃金は変更後の時間分を支払うのでしょうか。

たとえば、4時間勤務のパートが年休の資格ができ、その年度の途中で6時間勤務に契約を変更したという場合です。

【東京・F社】

ご質問には変更後の時間分を支払うとあり、年休の賃金として「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」を支払う定めになっているものと考えられます。

通常の賃金の計算方法は、労基法施行規則第25条に規定されています。

「時間によって定められた賃金については、その金額にその日の所定労働時間数を乗じた金額」です。

「その日の所定労働時間数」といっており、支払うべき年休の賃金は、年休をとった日の所定労働時間数によります。

つまり、年休取得日に通常の出勤をした場合に支払われる金額を支払うわけです。

変形労働時間の場合の時給等の年休手当で、「各日の所定労働時間数に応じて算定される」(昭63・3・14基発第150号)とした行政解釈があります。

1日4時間の勤務で年休の資格ができても、年休をとったとき6時間勤務になっていれば、6時間分の賃金を支払います。

【平成16年:事例研究より】