家族埋葬料の扱いで議論。死産も対象に含まれるというが本当か【平成15年:事例研究より】

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従業員の奥さんが出産しましたが、残念なことに、死産でした。

死産の場合、家族埋葬料の対象にならないと理解していたのですが、同僚のなかには、死産・生産の区別なく、手当が出るようになったはずだという者もいます。

本当に、そのような改定があったのでしょうか。

【徳島 G社】

家族埋葬料は、被扶養者が死亡したとき、被保険者に対し支払われるもので、金額は定額で10万円です。

本人出産だろうと、配偶者の出産だろうと、被保険者の子に該当しますから、生きていれば、被扶養者として認定されたはずです。

しかし、被扶養者となることなく、死産で生まれた子について、家族埋葬料は支払われません。

貴殿のご理解のとおりです。

それでは、どうして同僚の方が思い違いをされたかというと、当方の推測ですが、育児手当金の問題と混同しているのではないでしょうか。

平成6年の法改正以前、分娩に関する給付には、被保険者本人の分娩費・育児手当金、配偶者分娩費・配偶者育児手当金の4種類がありました。

このうち、分娩費と育児手当金は分娩があれば無条件でもらえましたが、育児手当金・出産育児手当金は「その出生児を引き続き育てる場合に支給される」という制限がついていました。

このため、死産等により、出産後に引き続き育てない場合には、不支給とされましたが、分娩後、数時間で生産児が死亡したようなケースでは、給付の対象となりました。

金額的には2,000円と小さかったのですが、死産となるか、生産となるかで、その扱いに大きな違いが生じたのです。

しかし、現在では、ご承知のとおり、出産育児一時金、家族出産育児一時金という形に簡素化され、子どもの生死に関わりなく、定額で30万円が支払われるように変わっています。

ですから、分娩に関する給付については、生産・死産の区別はなくなりました。

しかし家族埋葬料の扱いは、以前と変わっていません。

【平成15年:事例研究より】