夫は出向先で役員として勤務、女性でも配偶者加給年金の権利が生じるか【平成16年:事例研究より】

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私は、もうすぐ60歳定年を迎えます。

女性の場合、60歳から満額の年金を受け取れると聞きますが、女性でも配偶者加給年金の権利があるのでしょうか。

夫は65歳未満ですが、現在は出向先会社の役員を務めています。

【兵庫・W子】

女性の年金の支給開始年齢は、現在は60歳のままです。

昭和21年4月2日以降に生まれた女性から、支給開始年齢の引き上げの対象になります。

ですから、条件さえ満たせば、女性は60歳から報酬比例部分、定額部分、加給年金をセットで受け取れます。

あなたが加給年金の要件を満たしているか、チェックしてみましょう。

まず、加給年金の権利を得るためには、原則として厚生年金の加入期開か20年以上ないといけません。

ただし、中高齢者の特例で女性については35歳以降の加入期回が一定期間(表)以上なら要件を満たします。

あなたは昭和22年より前に生まれているので、最低でも15年以上必要となります。

次に、配偶者側の条件をみてみましょう。

配偶者加給年金は、65歳未満で生計維持関係にある配偶者がいるときに、支給されます。

お互いに生活を支えあっている関係でも、配偶者の年収が将来にわたって850万円未満なら、生計維持関係にあるとみられます。

ただし、配偶者自身が厚生年金に20年以上(中高齢者の特例含む)加入していて、年金を受けられるとき等には、配偶者加給年金は支給停止となります。

あなたの夫は、65歳未満ですから年齢要件はクリアします。

しかし、出向先の子会社とはいえ役員ですから、相当な収入を得ているケースも考えられます。

年収次第で、3つのパターンが考えられます。

第1は、子会社役員として毎年、850万円以上の収入を得ている場合で、このときは年収要件をオーバーしていますから、配偶者加給年金の権利は発生しません。

第2は、850万円は得ていないものの、高収入なので、配偶者自身の年金(在職老齢年金)がゼロの状態にある場合です。

このケースでは、「年金を受けられるとき」に該当しないので、あなたの加給年金は支給停止となりません。

第3は、役員とは名ばかりで、収入が低いため、在職老齢年金を受けている場合で、このときは加給年金がストップしてしまいます。

厚生年金保険の中高齢者の特例
昭和22年4月1日以前15年
昭和22年4月2日〜昭和23年4月1日16年
昭和23年4月2日〜昭和24年4月1日17年
昭和24年4月2日〜昭和25年4月1日18年
昭和25年4月2日〜昭和26年4月1日19年

【平成16年:事例研究より】